前回は、コミュニケーションというのは、単に言葉という情報をやり取りするのではなく、その時の感情のやり取りや、繋がりの確認をうることが大切だと説明しました。今回より「傾聴」する時の大事なポイントを説明します。
まず気を付けていただきたいことは、「集中して聴く」ということです。そのためしなくてはいけない最初のことは、集中して聴くことができる場所を選ぶということです。大事な話をする時に、ガヤガヤうるさい場所はよくありません。プライベートな話をするのに、周囲に多くの人がいると、誰だって話したくないと感じるでしょう。安心できて落ち着ける場所を選ぶことが大切です。
また聴く態度も大切です。こちらが真剣に聴いているという態度を示すことで、相手は安心感を持ちます。コミュニケーションの85%は、言葉以外の態度や身振りで伝わっているともいわれています。時々アイコンタクトをとることも、そのうちの一つです(ただし、あまりに相手をじっと見ていると、相手に威圧感を与えるかもしれないので注意してください)。
一方、真剣ではないと思われるしぐさには注意が必要です。例えば、持っている鉛筆をくるくる回したり、指や関節を鳴らしたり、何度も足を組み替えたり、何度も時間を気にするそぶりを見せたり(時計をチラチラ見る)すると、相手は軽く扱われているように感じます。癖でやってしまう行動があれば、注意しましょう。