スケジュールを頭のなかだけで管理するのは、おすすめできません。毎日が同じ日程の繰返しであれば、何とかなると思いますが、少し忙しくなると、混乱してきます。人間の脳は、ハードディスクとして記憶する部分は大きいのですが、実際に作業するメモリーとしての容量は、そこまで大きくありません。そのため目の前の仕事にメモリーを大きくとってしまうと、別の仕事を思い出すことは難しくなります。もしうっかり忘れるようなミスが起こってしまうと、挽回するのに大変な努力が必要になったりします。場合によっては、大きな信用問題になり、取り返しがつかなくなるかもしれません。このような失敗を防ぐためにも、スケジュール管理は目に見える形で行うのがいいでしょう。
スケジュールを管理する際に、気を付けていただきたいことがいくつかあります。一元化すること、睡眠や休日を前もって確保すること、ギリギリのスケジュールにしないこと、小さな目の前の目標と将来的な大きな目標を見える形にすることです。
一元化は当たり前と思いながらも、案外できていません。例えば、遊びと仕事を別のスケジュールにして管理する人がいます。遊びの予定を書き入れるのは気が引けるときでも、せめて予定があることはわかるようにして、一元化して行きましょう。
次に睡眠や休日の予定を先ず入れてしまうこと。予定をたくさん入れて、その残りを睡眠や休日にする人がよくあります。睡眠や休日は、頑張るためのエネルギー源です。エネルギー補給をしないでエネルギーを使ってばかりだと、やがてエネルギーはなくなってしまいます。また睡眠や休日を自分で確保すると、自分でコントロールできているという感覚になります。このコントロール感は、ストレス対処にとても有効です。逆にストレスでまいっているひとは、追われている感覚になっています。
上のことと関連していますが、予定は目一杯入れないことが大事です。予定のなかには、延長しなくてはいけないこともあります。すると次の予定が気になり、焦りやイライラを呼び起こしてしまい、集中力がなくなります。これは失敗につながります。このように予定がギリギリだと、急なトラブルに対応することがとても難しくなります。
最後に目標を目の前におくこと。人は毎日が忙しいと、何のために自分は頑張っているのか、何を大事に思っているのか、だんだんわからなくなります。手帳などに書いておくことで、それを思い出すことが大切です。人は意識的に生きることで、自分にとっていい方向に進むことができやすくなります。 目標を見失って闇雲に頑張っても、どこにつくかわかりません。