ストレスを強く感じ、緊張状態が続くと、様々な身体症状が現れます。腹部の症状もよくみられ、吐き気や胃痛、食欲低下、便秘や下痢など様々です。
子供がストレスを感じると、よく「おなかが痛い」という訴えをしますが、これは子供だけの話ではありません。実は大人でもよくおこります。朝出勤しようと思うと、腹痛や下痢がおこるのです。それが原因で電車に乗るのが苦痛だという人もいます。下痢と便秘を繰り返す人もおれば、下痢ばかりという人もいます。中には仕事をするようになってから、十年以上このような症状に耐えているという人もいます。
このような状態で、いろいろ検査をしても異常が見つからない場合、「過敏性腸症候群」が疑われます。この病気には、西洋薬もよくつかわれています。漢方薬で対応する場合、桂枝加芍薬湯という薬がよくつかわれます。
この薬は、桂枝湯という漢方薬に、痛みや緊張をほぐす芍薬という成分を増量したものです。おなかが張った状態で、渋り腹・腹痛に効果があるとされています。
そのほかにも、効果が期待される漢方薬もあるので、症状がある場合は我慢せずに、かかりつけ医にご相談されるのがいいと思います。